ラジオは”耳”で楽しむものですが、最近では”目”でも楽しめる機会も増えてきました。ustreamやニコ生でスタジオの様子を配信ながら、放送しているラジオ番組が増えているのです。
動画配信しているラジオ局は意外に多いです
ラジオ番組の動画配信というと、あまり馴染みがないと思いますが、実際には動画配信のある番組を持っているラジオ局はかなりあります。
ラジオの動画配信は、基本的に話しているパーソナリティを映せば良いだけなので、放送機材や人員にコストが余りかからず、導入がしやすいという事情があり、
東京や大阪の大きな局だけでなく、地方のコミュニティFMのような小さな局でも、積極的に取り入れられています。
すべての番組を確認したわけではないので、正確な数字は分かりませんが、私が確認しただけでも、50以上のラジオ局で動画配信を行う番組を放送しています。
「ラジオなのに、どうして動画が必要なの?」
という疑問もあると思いますが、
リスナーとしてはパーソナリティが、
「どんなスタジオで」「どんな人達と一緒に」「どんな雰囲気で」
放送しているのかは興味がわくところです。
特に、「パーソナリティがどんな表情で話しているか」が分かると、パーソナリティとの距離が一気に近づいて、耳で聞くだけの時よりも、さらに番組を身近に感じることができます。
実際に動画を見ながらラジオ番組を聞く体験をすると、音声だけの場合と比べて、番組への興味の持ち方に大きな違いが現れるように思います。
やはり、動画の影響はかなり大きくて、番組との接点が増えるせいで、興味も大きくなるんですよね。
一方で、「ラジオは声が全て。顔なんて見なくて良い(声とのギャップでガッカリすることもよくあるので(笑))」という考えもあるのですが、
それでも、そのガッカリも含めてリスナーの興味を惹きつけるという意味では、メリットは大きいのではないでしょうか。
声だけは聞いたことがある、アノ人が動いている様子を見ると、また違った印象で、ラジオを楽しむことができます。
オススメしたい、「動画と一緒に楽しむべき」ラジオ番組
次に、動画で楽しむのがオススメのラジオ番組をいくつがご紹介します。
「よなよな…」 月〜木22時から(ABCラジオ)
大阪のABCラジオで、月〜木の22時から放送されているワイド番組「よなよな…」です。
(出典:「よなよな…」HP HPでもustreamでの配信をアピール)
昨年の4月からスタートした番組ですが、ustreamとニコ生での配信も同時に開始されました。
「よなよな…」の配信は生放送時に行われるだけでなく、1週間はアーカイブとして保存されているのが面白いところ。
放送を聞き逃してもustreamから聞き直せるのが特徴的です。
「よなよな…」は月曜から木曜までの放送で、曜日ごとにパーソナリティが変わりますが、オススメしたいのは木曜日のダイアンさん。
漫才師のお2人のフリートークは漫才さながらの面白さですので、動画で表情をみながら話を聞くと、面白さがさらに増します。
特に津田さんが癇癪をおこして、激しく西澤さんに詰め寄るシーンは、是非動画で楽しんでもらいたいところです。
「BEATNIK JUNCTION」 月〜木17時から(ZIP-FM)
中京圏に住まれている方にはお馴染みかもしれません、名古屋のZIP-FMから「BEATNIK JUNCTION」です。
(出典:「BEATNIK JUNCTION」HP HPからustreamのチャンネルへ飛ぶことができます)
「BEATNIK JUNCTION」は2006年から放送されている、夕方のラジオの人気番組。担当はIRENEさんです。
栄の商業ビル“LACHIC”の1階にある「STUDIO LACHIC」から、公開生放送しているのが大きな特徴。
公開生放送ですから、スタジオの周りに観覧に来るリスナーもいて、IRENEさんが番組の中で話題にすることもよくあります。
この番組の動画配信の良さは、公開生放送の臨場感がよく伝わってくるところ。
観覧に来たリスナーとのやりとりや、IRENEさんとスタッフの皆さんとの距離感、そして、IRENEさんの表情まで、
この番組のカメラは、メチャメチャ近いところからIRENEさんを映すので、かなりの圧迫感があるのですが、それが臨場感を伝えることにもつながっているように思います。
「Skyrocket Company」 月〜木17時から(Tokyo FM)
同じ夕方の人気番組、Tokyo FMの「Skyrocket Company」です。
(出典:「Skyrocket Company」HP HPからustreamのチャンネルへ飛ぶことができます)
こちらも先ほどの「BEATNIK JUNCTION」と同じで、公開生放送(渋谷スペイン坂スタジオから)を動画配信する形をとっています。
「Skyrocket Company」は、本部長のマンボウやしろさんと秘書の浜崎美保さんのお2人が担当していますが、この2人の掛け合いが番組の魅力の一つ。
是非、2人の表情を見ながら、耳でやりとりを追いかけて見て下さい。
音声だけでは伝わらない、おかしさが必ず分かるはずです。
(ただし、「Skyrocket Company」はustreamから音声が出ないので、そこだけはradiko.jpなど別の方法でカバーする必要があります。)
なお、TOKYO FMでは、「JA全農 COUNTDOWN JAPAN」「SATURDAY MUSIC LAB.」もスペイン坂スタジオから放送していて、この2番組もustreamでの配信を行っています。
かなり有名なゲストが出演することもありますので、興味のある方は1度見てみて下さい。
「キックス」 月〜金13時から(YBSラジオ)
山梨のYBSラジオから「キックス」です。
この「キックス」は2013年4月から始まった番組なのですが、パーソナリティがかなり豪華。
ベテランの梶原しげるさんや、TBSラジオでも番組を持たれているプチ鹿島さん。さらに、フリートークでは定評のある、”髭男爵”の山田ルイ53世さんまで顔を揃えています。
すでに交代されていますが、ここに宮川賢さんやマキタスポーツさんまで揃っていたのですから、ラジオ好きには無視できない番組です。
ですが、YBSラジオはRadiko.jpプレミアムに参加していないので、地元の方以外は、PCやスマホから聞くことができません。
普通なら諦めるしかないのですが、「キックス」は番組開始当初からustreamで動画を配信していて、全国のどこからでも番組を聞く(見る)ことができるようになっています。
ここが「キックス」の面白いところで、Radiko.jpプレミアムのような全国配信を、ustreamが補完する関係になっているのです(もちろん、そう言った意図はなかったのでしょうが)。
チャンネルはどうであれ、リスナーは番組を楽しめれば良いので、こう言った形で番組への入り口を確保してもらえるのはうれしいことです。
文化系トークラジオ Life 偶数月の日曜深夜1時から(TBSラジオ)
TBSラジオから、「文化系トークラジオ Life」です。
(出典:文化系トークラジオ Life HP)
こちらは、身近な社会問題をとりあげて、若手の論客が議論していくトークバラエティ。
番組の雰囲気としては、文化系サークルの部室でおしゃべりしているようなイメージです。
ustreamで動画が配信されるのですが、複数のカメラを使っていて、発言する人の、身なりや表情を伝えています。
動画を見ながら番組を聴いていると、声や話の内容から想像していたのと、見た目が全く違う、ということもよくあって、
そう言った声や話の内容から想像するイメージと、実際の姿のギャップを楽しめるのが、この番組の動画配信の面白いところです。
まとめ
動画を配信するラジオ番組がかなり増えてきました。
パーソナリティの表情を見ながら聞くラジオは、音声だけとは違う新しい面白さを提供してくれます。
おまけ
ラジオのustreamでの配信は、音楽を流せないのがデメリットですね。
動画+音声(radikoなど)の組み合わせでないと、十分に楽しめないところがあるのは、今後改善してもらいところです。