AbemaTVの麻雀チャンネルで放送中のRTDマンスリーリーグ。3月からスタートした予選リーグ全28回戦が8月13日(放送日ベース)に終了。準決勝進出者8名が決定して、いよいよ今週末には準決勝全16回戦が始まります。準決勝からはなんと生放送で配信、これは見逃せないぞ!
RTDマンスリーリーグとは
RTDマンスリーリーグは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で立ち上げた動画配信サービスAbemaTVの麻雀チャンネルで放送されている、プロ同士が戦う麻雀のリーグ戦です。
RTDマンスリーリーグの最大の特徴は、なんと言っても対局数の多さと開催期間の長さ。
こちらの記事でも紹介しましたが、
簡単におさらいしておくと、RTDマンスリーリーグは、
・2つの予選グループに8名ずつプロの雀士が参加して、28回対局を行って、
各予選グループの上位4名が準決勝に進出。
・準決勝では、予選を通過した8名で16回対局を行って、上位4名が決勝進出。
・準決勝を通過した上位4名で8回対局を行って、優勝を決める
(RTDマンスリーリーグの仕組み)
このような仕組みになっています。
予選、準決勝、決勝を合わせると合計で80の対局、開催期間は9ヶ月以上と、ほぼ1年をかけてタイトルを争う、厳しい戦いです。
ただ、RTDマンスリーリーグはいたずらに対局数を増やしているわけではありません。
どうしてここまでの対局数と対局の期間を設定しているかというと、
RTDマンスリーリーグを真の勝者を決めるための戦いにするためです。
麻雀は、運の要素も非常に大きなゲームです。
短期間・一発勝負のトーナメントなら、運の要素だけで勝敗がきまることもよくあります。
ですが、長期間、同じメンバーで、たくさんの対局をこなしていくと、運の要素も均等に配分されますら、最終的には実力が反映されて勝敗が決まることになるのです。
RTDマンスリーリーグには、「最強の雀士を決める戦い」というサブタイトルがついていますが、この対局数と開催期間は、その言葉が偽りではないことを証明しています。
そして、8月に予選リーグを終えたRTDマンスリーリーグはいよいよ準決勝。
「最強の雀士を決める戦い」の第2ラウンドが始まります!
RTDマンスリーリーグ 準決勝進出者の紹介
全28回戦の厳しい予選リーグを勝ち抜いた精鋭8名をご紹介しましょう。
Black Division 1位 藤田晋(サイバーエージェント代表取締役社長)
「渋谷ではたらく社長」
「憂鬱でなければ、仕事じゃない 」
でおなじみ、サイバーエージェントの藤田晋さんが堂々トップ通過を果たしました。
藤田さんは、プロも参加する「麻雀最強戦2014」でも優勝している実力者。その雀力はプロ雀士に何ら引けを取るところはありません。
ブログの中からも、日々の研究や対局によって「勝つため」に凄まじい努力をしている様子が伝わりますし、実際に、長期間の予選リーグで勝ってしまうわけですから、本当にスゴイ男です。
また、麻雀の実力とは別に、RTDマンスリーリーグやAbemaTVでの麻雀の扱い方を見ていて分かるのが、藤田さんの「麻雀をもっとメジャーな存在にしたい」という強い思い。
長年、麻雀に親しんできて、その面白さ、奥深さ、はもちろんのこと、エンターテインメントとしてのポテンシャルを十分に感じていて、メジャーシーンで扱われるべきコンテンツだという確信を持っているからこそ、麻雀のステイタスを上げるために、AbemaTVでも重要なコンテンツとして扱っているように見えるのです。
自らが大会を主催して、AbemaTVでオリジナルコンテンツとして放送し、さらに自分も参加することで大会の注目度も上げるというのは、まさにその表れだと思います。
この藤田さんの熱い思いが、RTDマンスリーグを支えているのは間違いありません。
そんな藤田さんがセミファイナルでどんな戦いを見せてくれるか、期待したいところ。
Black Division 2位 多井隆晴(RMU代表)
「最速最強」
「ドラは恋人」
「麻雀界の林先生」
でおなじみ、”現役最強”との呼び声も高い、RMU(Real Mahjong Unit)代表の多井隆晴(愛称:たかはる)プロが2位に入ってきました。
上の画像は予選2位通過決定直後のインタビューで、余裕綽々の怪しい笑みを浮かべていますが、予選の折り返しにあたる16回戦が終わったときには、
大きくマイナスしての最下位。
そして、この対局が終わった後の多井さんの表情がこちら。
「どうしよう、僕。生きていけるかなぁ」
と思わずつぶやいてしまったのでした。
ところが、ところが、最後の8回戦で、なんと269.3ポイントプラスするという、
驚異の爆発力で、一気に6人抜き。予選最終順位を2位として、サクッと準決勝に進出してきました。
そして、最後は4連勝だったのですが、その後のインタビューはこのドヤ顔で、
2ヶ月前に最下位にいたことなどすっかり忘れて、「勝つのは当然」と言わんばかりのコメントで締めてくれました(面白すぎ!)。
多井さんはとにかく魅せる麻雀で視聴者を楽しませてくれます。
たとえ、前半で苦戦しても後半に必ず巻き返す、
前半先行しても、後半必ず巻き返されて(笑)、最後には勝つと。
いつも「視聴者の方に喜んでもらえる麻雀を」とおっしゃっていますが、その言葉の通り、見ていてわくわくするような麻雀を打ってくれる、プロフェッショナリズムに溢れたプロ雀士こそが、多井さんなのです。
もちろん、僕は、”たかはる”推しです!
Black Division 3位 村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)
「りっち♡」
「捨て牌選びで、ためいきフー、フー」
「顔赤いけど、血圧大丈夫?」
でおなじみ、村上淳プロが3位で通過しました。
一見すると、たくわえられたヒゲ、黒系のスーツ、鋭い目つき、
のせいで、Vシネ俳優かその筋の人のような怖さがありますが、
実際には、非常に面倒見がよく、気さくでチャーミングな人です。
予選最終の28回戦、1歩間違うと予選通過がなくなる、緊張を強いられるきつい対局でしたが、そこで見事トップを獲得して3位で予選を通過しました。
その時の表情がこちら。
どうですか、コレなんですよ。
コレこそが村上淳なんです。
いや、こうなったら愛称の”ずんたん”と呼ばせてもらいましょう。
(だって、本当に「やりましたー♡」って、ハートが出てくるくらいのかわいさで言ったんですよ。これできるの、女子高生までですよ、普通。)
この笑顔で誰にでも話しかけて、すぐ仲良くなっちゃうんですよね。
RTDマンスリーリーグでは、対局後の控え室の様子も流れるのですが、麻雀歴や所属団体が全然違う雀士の中で、話題の中心になるのは決まって、多井さんと、このずんたんなんです。
それくらい、人の心に入って行くのが上手い人なんですね。
この人柄を知ると、みんな”ずんたん”のファンにになっちゃいます。
もちろん、麻雀の方もスゴくて、
「”ずんたん”があがるときは、必ず得点が高い」
と恐れられていて、得点の高い役(得点が与えられる形。ポーカーの「フルハウス」や「ストレートフラッシュ」などにあたります)を作るのがうまいんです。
多少の劣勢なら簡単に跳ね返すだけの破壊力を持っているので、最後の最後まで面白い麻雀を見せてくれます。
また、対局中に力が入る場面が来ると、興奮して顔が真っ赤になったり、鼻息が荒くなったりして、表情の変化が見えるのも面白いところ。顔が赤くなり始めたら、それは”ずんたん”のエンジンがかかってきた証拠なので、ぜひ注目してみて下さい。
Black Division 4位 白鳥翔(日本プロ麻雀連盟)
「最年少Aリーガー」
「実は、本名なんです」
「麻雀界のダイアン西澤」
でおなじみ、白鳥翔プロが4位で予選を通過しました。
このRTDマンスリーリーグに参加している雀士の中では、最年少の30歳。
とは言え、プロ歴10年で所属団体のタイトル「麻雀マスターズ」を獲得している実力者です。
白鳥プロは、予選リーグの前半一気に飛び出して、ずっとトップを保ってきたのですが、後半、他の選手に追いつかれて4位通過となりました。
予選通過が危ぶまれるようなことはなかったのですが、本人としてはもっと余裕を持って準決勝に進みたかったと思うので、準決勝ではきっちり勝って強さをアピールしようと気合いが入っているはずです。
白鳥プロの特徴は、攻撃と守備のバランスが良いことと、物怖じしない性格。
チャンスがあれば、しっかりと攻めて高い手で上がりますし、上がるのが難しそうなら、無理をせずに他の人に上がらせないように守備に徹することもできます。
予選通過後に準決勝で戦う先輩へのメッセージを求められて、
「倒します」と力強く宣言。
この言葉が強がりではなく、実際にやり遂げてしまいそうなところに、白鳥プロのスゴさを感じます。
したたかに、勝ちを狙い続ける麻雀に期待です。
White Division 1位 瀬戸熊直樹(日本プロ麻雀連盟)
続いて、White divisionの準決勝進出者に移りましょう。
「卓上の暴君」
「クマクマタイム(KKT)」
「麻雀界の福山雅治」
でおなじみ、瀬戸熊直樹プロが、圧倒的な点数でWhite divisionのトップを獲得しました。
瀬戸熊プロの場合は何を語らなくても、その”強さ”だけで周りを圧倒してしまうものがあります。
RTDマンスリーリーグでもその強さをいかんなく発揮して、予選リーグの最終成績は576.4ポイント(驚!)。
Black division1位の藤田さんが260.7ポイントですから、その倍以上の得点を稼いだと言うことで、どれだけ強いかが分かると思います。
しかも、準決勝では、予選リーグの得点の半分(瀬戸熊プロなら288.2ポイント)を持ち上がってスタートになりますから、
「準決勝が始まる前から、ほぼ決勝進出が決まっている」
と言われています。
麻雀を打っているときは、「卓上の暴君」の名にふさわしい厳しい振る舞いを見せますが、控え室で見せる表情は非常に温和で、後輩雀士からも慕われる優しいアニキです。
冗談を言いながら、調子の出ない後輩を励ましたり、笑わせたりしている様子を見ると、慕われる理由もよく分かります。
先ほど触れたように、準決勝は瀬戸熊プロにとってはかなり楽な試合になります。よほどのことが無い限り決勝進出は確実。
暴君は戦わずして既に暴君なのだ!
White Division 2位 佐々木寿人(日本プロ麻雀連盟)
「麻雀攻めダルマ」
「ガラクタリーチ」
「”佐藤”じゃねえ! ”佐々木”だオレは」
でおなじみ、佐々木寿人プロがWhite divisionの2位で予選を通過しました。
佐々木寿人プロと言えば、「麻雀攻めダルマ」の異名の通り、超攻撃的な麻雀で相手を圧倒するスタイルで有名です。
「勝ちも派手だが、負けるときも派手」
そんなイメージの打ち手ですが、RTDマンスリーリーグでは、意外や意外、堅実な打ち方でしっかりと予選を通過しました。
確かに派手な上がりを見せたシーンもあったのですが、それよりも目立ったのは、緻密な戦略と徹底した守備。
解説の多井さんが、
「寿人なら、行きかねない。危ないよ」
「あー、これはとまらない。放銃だよ(他人に上がられること)」
と言った場面でことごとく牌を止めて、失点を防いでいたのが印象的です。
超攻撃的なスタイルを捨てないまま、守備を整備し始めた佐々木寿人プロは、このRTDマンスリーリーグでものスゴイ結果を見せてくれるかもしれません。
あと、おなじWhite divisionに参戦していた、同じ日本プロ麻雀連盟に所属する、井出康平プロに対する愛のある檄には笑わせてもらいました。
苦戦続きで7位に終わった井出プロに、
「井出のポイントを削るのも、これが最後かと思うと名残惜しいですね」
「彼はよく、上位陣に点数をバラまいていたので」
と強烈なメッセージを残してました。
仲が良いからこそ言えるセリフですね。
White Division 3位 鈴木達也(日本プロ麻雀協会)
「卓上のファンタジスタ」
「対局前はほとんと何も食べません」
「でも、今日も良いスープ取れてますよ」
でおなじみの鈴木達也プロが3位で予選を突破しました。
その風貌から「麻雀のメチャクチャ強いラーメン屋さん」と呼ばれてしまう達也プロですが、麻雀の強さは誰もが認めるところ。
特に、スゴイのが手役の多彩さで、苦しい配牌からでも上手に手役を作って、高い得点で上がってしまうと言う、強いだけでなく見ていても楽しい、プロらしい打ち手です。
解説をしている多井さんも、
「休みの日は、達也鑑賞したいくらい。すげー面白いんだもん!」
と言うくらい、打ち方でわくわくさせてくれるプロです。
RTDマンスリーリーグでも、とにかく高い得点で上がっていたのが印象的な達也プロ。準決勝でもきれいな役で上がる姿をみせてもらいたい!
White Division 4位 小林剛(麻将連合-μ)
「麻雀サイボーグ」
「スーパーデジタル」
「流れ? それっておいしいですか?」
でおなじみ、小林剛プロ(愛称:こばごー)が4位に入りました。
小林プロは、得点がマイナスでしかも、予選通過の4位以内にずっと入れないまま予選が進み、「このまま敗退してしまうのか?」とハラハラしましたが、最後に見事4位に滑り込みました。
予選28回戦をトータルで考えて戦い抜ける戦略と冷静さ。
自分のスタイルを変えずに最後まで貫ける精神力が、予選リーグの戦いで印象に残りました。
いやー、最後にしっかりと予選突破するあたり、本当に強い打ち手ですよね。
とは言え、点数的にはマイナス6.8ポイントですから、本人も満足はしていないはず。
効率を重視した「スーパーデジタル」なスタイルを炸裂させて、上位陣を討ち取る姿を見てみたいです。小林プロのような個性的な打ち手が準決勝に進んだのは嬉しい限りです。
以上、8名が準決勝に進出した雀士達です。
あー、鈴木たろうプロや勝又健志プロ、それに、タッキー、バッシー、ヒロくん、康平、シバんちゃん。準決勝に残れなかったプロもみんなスゴかったんだけどなぁ。
もう、敗退組で番組作ってもらいたいくらい(笑)。
準決勝は、9月10、21日、10月4、29日に開催AbemaTVで生放送だ!
藤田晋、多井隆晴、村上淳、白鳥翔、瀬戸熊直樹、佐々木寿人、鈴木達也、小林剛、の8名で争われる、RTDマンスリーリーグの準決勝は、9月10日(土)、つまり明日から始まるんです!
そして、準決勝からは録画ではなく生放送!
AbemaTVの麻雀チャンネルで16時から放送されます。
実況は、”たかはるの良き相方””不毛のディーバ”こと小林未沙さん。
初戦は解説も決まっていて、White divisionに参戦していた石橋伸洋プロ(愛称:バッシー)です。
小林さんの実況は、聞きやすくまた的確なので気持ちが良いですし、石橋プロの解説は真面目な感じなのに、途中で非常に面白いことも言ってくれる、楽しい解説なので、見ていても退屈しません。卓上だけでなく周りの放送側の体制もバッチリです。
卓上の争いは間違いなく面白いですし、エンターテインメントとしても非常に洗練されているのが、RTDマンスリーリーグの魅力。
麻雀が好きな人も、麻雀がよく分からない人でも、必ず楽しめる番組ですので、1度見てみて下さい。
AbemaTVなので、アプリをダウンロードしたら無料で見られますよ!
まとめ
RTDマンスリーリーグは、6ヶ月にわたる予選リーグが終了して、いよいよ準決勝が始まります。手に汗握る熱戦は必至。リピート放送もありますので、ぜひ見てみて下さい!
おまけ
白鳥プロ、蝶ネクタイ、サスペンダー、メガネで放送対局に出てくることがあるんですが、あれ、みんなどう思ってるんだろう?
個人的な感想としては、ナシだな。