試験の時に時計を取り上げられたことってありますか。私は、あります(キッパリ)。それでも、あまり焦らずに試験を受けられたのは、いつも回答の順番を考えてトレーニングしていたからだと思っています。
試験開始直前に、時計取り上げられたぞーっ!
今まで何度試験を受けてきたかは覚えていませんが、開始直前に時計を取り上げられたのただ1度だけ。
公認会計士になるための最後の試験である「修了考査」の初日のことでした。
合格率はかなり高くて60%台だったと思うのですが、2日間に渡って5科目出題されるので(試験時間は合計12時間)、準備も試験そのものもそれなりに大変なんですよね。
で、その初日の試験開始前。
試験官が机上のチェックをしにきたのですが、いつも使っていた電波時計を見て、なにやら相談し始めて最後に「バッグにしまって下さい」の一言。
(現物ではないんですが、こんな時計でした)
「いやいやいや、会計士試験(国家試験の方)の時はOKだったよ!」と言い返そうと思ったんですが、もう試験まで時間がなかったんで、素直に従って試験を受けることにしました。
最初は軽く焦りましたけど、意外に冷静で「時計なくてもあんまり関係ないかも」と思い直して試験に臨みました。
試験は特に問題なく無事終了。
その後、急いで時計を買いに走りましたが、仮にそのまま時計がなかったとしても、結果には大きく影響しなかったのではないかと思っています。
それは、準備の段階から時間切れのことを考え、対策していたからです。
試験で考えるのは、「時間配分」より「時間あたり得点率」
試験では「時間配分」の重要性が強調されますが、私はあまり気にしていませんでした。
それよりも、重視していたのは「時間あたり得点率」による問題の取捨選択。
難易度の高い試験になると、時間内に全ての問題に解答することは難しくなります。
となると、大事なのが問題の取捨選択なのですが、その際に”短い時間で正解までたどり着けそうな問題”を優先して解くことを徹底していたのです。
別の言い方で言うと、「解きやすい問題から解く」ということになります。
ただ、口で言うのは簡単ですが「どの問題が解きやすいか」の判断については、解く前に判断しなければいけないので、自分なりの基準を磨いて臨まなくてはいけません。
過去問を解きながら取捨選択の基準をつかみつつ、模擬試験の問題で実際に試しながら、その精度を上げていく作業が必須でした。
試験問題は大きな問題が4つくらい出されて、その中に小さな問題が設定されていたので、その小さな問題ごとに個別に検討しながら、解けそうなものだけを先に解いていくトレーニングをひたすら繰り返します。
こうして「時間あたり得点率」を考えながら取捨選択していくのが当たり前になると、
「すぐ取れそうな問題を片っ端から解く」
「時間がかかりそうな問題はボーナス」
という割り切りができるので、「時間を配分する」という意識はなくなって、「時間いっぱい解き続けるだけ」という感覚に変わっていたのです。
こう言った準備をしてきたおかげで、時計がない状態でも「いつもと同じように」試験に臨むことができたと思っています。
「体が覚えてらっ」というくらいに取捨選択の判断基準を磨いておくと、その場の判断を効率よく行うことができて、結果的に時間をかけて判断するのと変わらないか、それ以上の成果を得られます。
この「判断の基準を磨く」というのは、試験だけでなく仕事においても重要です。
素早い判断には準備が必要
判断を求められるのは、試験だけではありません。
仕事でも正確で素早い判断が求められます。
ですが、判断が求められたその時になって、はじめて考えているようでは、上手くいきません。
先述した試験と同様、普段から素早く判断を下せるように判断基準を磨いておくことが不可欠です。
そのトレーニングは日常でも可能です。
「ご飯、どこ行こうか?」
と聞かれたときでも、
「どこでもいいよ」
ではなく、
「行ってみたいお店があるから、そこに行こうよ。無理そうなら、いつものアノ店に行こう」
と素早く提案できるように、日常の中で判断を下す経験をたくさんしておくことで、「判断の基準の精度」が磨かれていきます。
面倒くさがらずに、意識的に判断を下していくことで、”イザ”という時の素早い判断ができるようにしておきましょう。
まとめ
試験の時は取り上げられない時計を持って行こう。
普段から意識的に判断を下す経験を積むことで、「判断基準の精度」を上げておけば、素早く正確な判断ができるようになるよ。
おまけ
流川とカリメロの対決は結構好きだ。