実務で使えるExcel入門セミナー Excelで端数処理する方法です

会社で、材料や商品の在庫管理をしていると、単価計算などで小数を扱うことがあります。計算結果を見ながら、小数点以下の数値を手作業で処理するのは効率が悪いので、まとめて処理する方法を知っておきましょう。

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Excelの端数処理 関数で処理します

Excelで端数処理する場合は関数を使います。 
四捨五入、切り上げ、切り下げ、によって使い分けしますが、英語で端数処理のことは「Rounding」と言いますので、「”ROUND”がつく関数を使う」と覚えておくと良いでしょう。

 

 

ROUND関数 端数を四捨五入する

まずはROUND関数です。 
端数を四捨五入してくれます。

 
関数の要素は、

 

スクリーンショット 2015 05 03 10 24 40

 
この2つです。①の数値は、「数値が入っているセル番地」が入力されることがほとんどです。

 
そして、ポイントになるのが、「②何桁目を端数処理するか」。

 
「何桁目」の入力なので、「0」「1」「2」と数字を入力することになるのですが、「正の数)」と「負の数)」と「」を使い分ける必要があることを覚えておきましょう。

 
「23.65」をROUND関数で処理してみます。

 
正の数で「」と入力すると、「小数第2位」を四捨五入して、「小数第1位」までを表示。

 

スクリーンショット 2015 05 03 10 51 00

 

 

」と入力すると、「小数第1位」を四捨五入して、「1の位」までを表示。

 

スクリーンショット 2015 05 03 10 50 29

 

 

 
負の数で「−1」と入力すると、「1の位」を四捨五入して、「10の位」までを表示。

 

スクリーンショット 2015 05 03 10 51 21

 
このように使い分けます。まとめると、

 

スクリーンショット 2015 05 03 16 38 34

 
こうになります。

 
特に、1の位、10の位を端数処理する際に「負の数」にするというところには注意が必要ですが、それ以外に難しいところはありません。

 
端数を四捨五入したい時はROUND関数です。
 

 

ROUNDUP関数 端数を切り上げる

端数を切り上げるのがROUNDUP関数です。 
要素は、ROUND関数と同じ。

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 16 45

 
こうなります。

 

桁数の指定の仕方もROUND関数と同じです。

 
「1」を指定すると、「小数第2位」を切り上げ、「小数第1位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 19 06

 

「0」を指定すると、「小数第1位」を切り上げ、「1の位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 20 53

 

「-1」を指定すると、「1の位」を切り上げ、「10の位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 21 06

 
こうなります。

 
端数を切り上げて表示する場合は、ROUNDUP関数です。

 

 

ROUNDDOWN関数 端数を切り捨てる

端数を切り捨てるのがROUNDDOWN関数です。 
要素は、ROUND関数、ROUNDUP関数と同じ。

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 25 28

 
桁数の指定の仕方もROUND関数、ROUNDUP関数と同じです。

 
「1」を指定すると、「小数第2位」を切り捨て、「小数第1位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 11 15 17

 

 
「0」を指定すると、「小数第1位」を切り捨て、「1の位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 11 15 33

 

 

「-1」を指定すると、「1の位」を切り捨て、「10の位」まで表示なので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 11 16 05

 
こうなります。 
端数を切り捨てる場合は、ROUNDDOWN関数です。

 

ROUNDDOWN関数とTRUNC関数、INT関数の違い

端数を切り捨てる関数としてROUNDDOWN関数を紹介しましたが、類似した関数としてTRUNC関数とINT関数があります。

 

 

TRUNC関数

 
まず、TRUNC関数ですが、ROUNDDOWN関数とほぼ同じと考えて問題ありません。

 
関数の機能、要素、端数処理する桁の指定方法まで同じです。

 
唯一異なるのが、桁数を指定しない場合。

 
ROUNDDOWN関数は桁数を指定しないとエラーになりますが、 
TRUNC関数は、「を指定したことになり、小数第1位を切り捨てて、1の位まで表示します。

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 57 06
(桁数の指定なしでも入力可能です)
 

 

 

INT関数

INT関数は上の2つと異なります。

 
端数を切り捨てるところは共通していますが、まず、桁数の指定がなく小数点以下を端数処理します。

 

スクリーンショット 2015 05 03 15 59 14 
(桁数の指定なし。小数点以下を切り捨て)

 
さらに、端数処理の仕方についても特長があります。 
ここまで「切り捨て」の関数として扱ってきましたが、それは正の数についてのみあてはまります。

 
負の数ではどうなるかというと、

 

スクリーンショット 2015 05 03 16 02 08

 
切り捨てではなく「切り上げ」になります。 
つまり、INT関数は「小数点以下を処理して、より小さい整数にする」という機能を持っているのです。

 
たとえば、0.01と-0.01をINT関数で処理してみると、小数点以下を処理して、より小さい整数にするので、

 

スクリーンショット 2015 05 03 16 05 42

 
こうなります。 
INT関数は日本語の「切り捨て」とは少し違う働きをするので、負の数を扱うときには注意が必要です。

 

 

「切り捨て」には何を使うべきか

このように「切り捨て」には3つの選択肢が考えられますが、私は、「ROUNDDOWN関数」を使うのが良いと思います。

 
Excelファイルをご自身お1人で使われる場合は、どの関数を使っても問題ありません。

 
ただ、他の方も共有して利用される場合には、より分かりやすい関数を使う方が良いです。

 
ある資料ではROUND関数、ある資料ではINT関数とするよりは、
ROUND関数、ROUNDDOWN関数として、類似した機能であることが推測できるような関数を使う方が親切と言えます。

 
覚えるときも、ROUND関数、ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数、と並列させておいた方が覚えやすいですしね。

 

 

 

まとめ

Excelで端数処理するには関数を使うのが便利です。 
同じ使い方ができる、ROUND関数、ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数を覚えておいて、用途に合わせて使い分けるようにしましょう。
 

おまけ

明日はVIVA LA ROCKに参戦します。 
今年、最初のフェスなので思いっきり楽しんできます。

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