お正月休みから復帰して、そろそろ疲れが溜まってくる頃だと思います。
本格的に風邪やインフルエンザが流行しているので、コンディションを大きく落としている方もいらっしゃるかもしれません。
コンディションが悪い中での仕事のマネジメントを考えます。
コンディションが良いに越したことはないですが、それができないときもあります
コンディションを落としたときにまず最初に考えてしまうのが、「そうしてこうなる前に手を打てなかったのか」と言う後悔です。
振り返れば、たくさんの原因が思い当たるはずで、「これだけのことが重なれば仕方がない」と思える場合がほとんどでしょう。
それくらい、はっきりとした原因があるにもかかわらず、それを防ぐことは結構難しい。
渦中にいると自分のことは見えなくなりますからしかたありません。
ただ、なってしまったものは仕方ないですし、反省もムダです。
同じような状況に直面すれば、同じように自分が見えなくなり、以前に経験した1つか2つのことには注意がいきますが、それ以外のことについては見落として、原因が見えて対策した2つ分だけ前に進んだ後に、同じようにコンディションを落とすことになるからです。
いずれにせよ、常にベストでいることは難しいですから(もちろん、常に元気であれば最高ですけどね)、コンディションを落とした状態でもタスクをこなす、さらに、リカバリーまでの時間を短くする工夫の方を考えておくべきでしょう。
その方が、精神的にもラクです。
コンディションが悪いときこそ効率化をギリギリまで意識して仕事をしましょう
コンディションを落としたときに考えなければいけないのは、”集中できる時間の制限”です。
全体のパフォーマンスが下がっているので、普段やっているような、効率の良いスケジュール管理で「タスクを捌く」という発想は中々難しいです。
なぜなら、コンディションを落とすと、できる仕事の量が少なくなるので、実質的に仕事に使える時間が少なくなるから。
ムダのない詰め込み式のタスク管理がそれなりに機能するのは元気なとき限定です。
むしろ、コンディションがよくないときは、「いかにタスクを減らすか」が重要になります。
その見極めに重要なのが、緊急性と属人性です。
緊急性はその名の通り「緊急の案件かどうか」、特に「その日でなければならないかどうか」の視点です。
属人性は、少し分かりにくいですが、「その人でなければ、できないのかどうか」の視点。
「その人」と言うのはもちろん自分のこと。
他の人ができるなら自分がやらなくても良いですからね。
この”緊急性”と”属人性”の視点でタスクを仕分けして、コンディションが悪い中で乗り切る工夫を考えます。
タスクを分類する
タスクを分類します。
目的は、タスクを減らすこと。基準は”緊急性”と”属人性”です。
目の前にあるタスクを仕分けして行き、
「今日までに」「自分が」やらなければいけないタスクだけを残します。
タスクを先延ばしするor他者に依頼することでタスクを削減する
「明日以降」でよいタスクは先延ばし、「自分以外」でもできるタスクは他の人に依頼してタスクを削ります。
「先延ばしは良いにしても、他の人に依頼するのは気が引ける」と言う方もいるかもしれませんが、それはもったいない。
コンディションを落としているの自分にとっては辛いことではありますが、他の人の協力を仰ぐには非常に効果的な武器です。
調子の悪い人を突き放すのは倫理的にも、以後の評判を考えても、気が引けるところ。
数少ないコンディション不良のメリットは、他人に依頼するのに、これ以上ない正当な理由を手に入れられることです。
ただ、他の人に依頼する際には「人の良い方」ではなく、余力のある方を選ぶようにしましょう。
「人の良い方」は断るのが下手と言うだけで、周りからたくさんの依頼を受けるのを負担に感じているかもしれません。
もちろん、状況にも拠りますが、人柄ではなくタスクの余裕の有無で依頼する人を選ぶのが良いと思います。
”緊急””自分しかできない”タスクだけを短時間で仕上げる
緊急性が高く、自分にしかできないタスクに絞れたらそれだけに集中して、仕上げてしまいます。
長期戦に勝ち目はありません。長引けば長引くほど不利になっていきます。
できれば午前中の2-3時間で終わらせるようにしたいところです。
ただ、タスクを完成させる必要はありません。
1つのタスクの中でも”自分しかできない”部分というのは、極めて限られた範囲だと思います。
タスクが与えられると、その全体を完成させないと気が済まない方もいますが、そのタスクはさらに分割することができることも多く、”その人でなければ”という部分は意外に小さいこともあります。
ですので、タスクを分類して仕事を始めたとしても、他の人でもできるところは後回しにして、自分ができるところだけを仕上げる。
その後で、他の人でもできるところは、他の人にお願いして仕上げてもらう、という柔軟性をもっておいていただきたいところです。
病院へ行く
コンディションを回復させる手を打ちます。
ネットで自分の症状を調べるよりも先に、病院へ行きましょう。
市販の薬を購入して様子を見るという手も思いつきやすいですが、同じ薬でもお医者さんから処方される、強力でピンポイントに効く薬の方が回復までの時間短縮につながります。
素人の私たちが判断するよりプロの手を借りて身体を良くすることを考えましょう。
ただし、自分の症状を確認するために、ネットなどを使うのは良いことだと思います(自己診断までやるのは行き過ぎですけどね)。問診などで正しい回答をして、より適切な治療を受けられる可能性が高くなるからです。
休養する
タスクを減らした理由は、短時間に仕上げられる量にすることで、仕事の品質を落とさないことと、もうひとつあります。
それは、休養の時間を確保すること。
先述した病院へ行く時間を確保することもそうですし、その後、ゆっくり身体を休めることも含まれます。
「そんな当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、休養と言っても、何となく休むのと、意識して身体を休めるのとでは、その後の身体に与える影響が異なってきます。
疲労を考えて人混みを避けることや、栄養バランスがとれた消化のよい食事選び。
睡眠前の入浴で血行を促し、快適な睡眠が取れるような室温の設定。
脳への負担を減らすために、余計な情報を遮断することなど。
身体を積極的に休めるにはそれなりの工夫が必要ですし、何より時間がかかるのです。
身体に必要な栄養と休養を十分に与えて上げるために、休養の時間の確保が重要なのです。
まとめ
コンディションが悪くならないように工夫することは重要ですが、完全に避けることは難しいものです。
そうなってしまったときの対処の仕方を準備しておいて、「悪いながらも切り抜ける」術を持っておきましょう。
<おまけ>
以前勤めていた会社のオフィスが入っていたビルが、昨年、シンガポール政府投資公社(GIC)に買収されました。
海外の投資ファンドは、今年、さらに、東京の不動産価格が上がると予想しているのでしょう。
今後はインフレも予想されますし株式市場以外のマーケットも活発に動きそうですね。