最近仲良くさせていただいている方とスペイン料理をいただいてきました。そのお店は200種類以上のシェリーが常備してありたくさんのバリエーションが楽しめます。未知の世界だったシェリーの奥深さに触れることができました。
シェリーはスペインの白ワインです
学生時代にバーで勤めていたことがあったのでシェリーの存在自体は知っていたのですがその中身については、勉強していませんでした。お客様で食前に頼まれる方が何人かいらっしゃるくらいでそれほど多くお出しした記憶はありません。シェリーについて遅ればせながら勉強です。
シェリーは、チェリーから作られた果実酒のようなイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、ブドウを原料とした白ワインです。
スペイン南部アンダルシア地方カディス県のヘレスとその周辺認定地域だけで作られるもので、それ以外の地域で作っても原産地呼称統制法でシェリーという名を使用することはできません。シャンパンがフランスのシャンパーニュ地方で作られたもの以外シャンパンを名乗ることができないのと同じですね。
スペインの中でも太陽が最も似合うアンダルシアで育ったブドウで作られるシェリー。早速いただいてみましょう。
ペマルティン フィノ
シェリーの種類は製法によって20種類以上、さらにラベルで言うと1,000種類以上ある多彩さでその奥深さを物語っています。今回はペネンシアドール(シェリーのソムリエ)に基本的なものをとお願いしてご用意いただきました。
最初にいただいたの日本でもおなじみのフィノから。有名なティオペペもフィノに含まれますが、今回はペマルティン フィノをいただきます。
色は淡い金色で一般にイメージしやすい白ワインの特徴を備えています。すっきりとした飲み口で深みもありますが重すぎず、さらりと飲めてしまいます。食前酒としても行けますし、濃い味付けの魚介類の料理と一緒に合わせてもよさそうです。癖のない味わいで多くの方に試していただきたいお酒です。
バードン オロロソ
続いては同じ辛口タイプのオロロソからバ-ドンをいただきます。フィノがアルコール度数18%を超えないように作られるのに対し、18%を超えるように作られるのがオロロソ。今回いただいたバードン オロロソはアルコール度数20%でワインとしては度数高めですね。
まず口に近づけると甘い香りがして先ほどのフィノとはすこし違う印象です。そのまま飲んでみると、甘みよりもすっきりとした飲み口が印象的です。甘い香りとの対比が面白く、飽きずに最後まで飲みきれます。これも濃い味の料理と一緒に味わいたい一杯ですね。
アタラヤ アモンティリャード
さらに辛口タイプを。アタラヤ アモンティリャードです。
きれいな琥珀色が印象的ですが、香ばしい香りが特徴的で目にも鼻にも気持ちの良い刺激を与えてくれます。味はあくまで辛口でのみやすく、味がしっかりしています。酸味も少しあってそのバランスが面白いですね。食事をいただきながら飲みましたが食前酒でもいけそうです。
バロン モスカテル
最後に超甘口タイプを。バロン モスカテルです。
色は赤ワインのような濃い赤茶色。紅茶のような独特の香りがするシェリーです。天日干しをしたぶどう、つまり干しぶどうから作られたシェリーで大変甘くなっています。飲むデザートとも形容され、食後にいただくことが多いようです。
今回いただいた中で一番インパクトが大きかったのがコレ。
干しぶどうから作られたというのも面白いですし、お酒とは思えないほどの甘みを持っていて、それが白ワインに分類されるというのも先入観を覆してくれる良い経験でした。
やはり、実際に試してみることと詳しい方に聞いてみることが大事ですね。
まとめ
シェリーはスペインの狭い地域に限定されて作られるものですがその奥行きは非常に深いです。
味も幅広く揃えられていますからどれか必ず合うものが見つかるはずです。ワイン好きの方は是非試してみて下さい、新しい発見がありますよ。
<おまけ>
いろいろな種類のシェリーを試しました。本当はもっと飲ませていただいたのですが、味の記憶が曖昧で今回の記事では控えています。
近いうちにまた伺いたいです。