ラン用のシューズに限界が近づいてきました。小指を覆っている生地が破れて、ソールが薄くなってきたのです。次のシューズを決めるために考えているポイントを見ていきます。
シューズは消耗品
ランを続けていると、シューズの機能低下はイヤでも感じるものです。
自分が積み重ねてきたランの歴史を物語るもので、感慨深いものではありますが、時間の経過とともにシューズはボロボロになっていきます。
ランを続ける限り、定期的に買い換えることになりますが、ランをより快適にするために、できれば、早めに、自分に合うものを選ぶようにします。
買い換えのタイミングは難しいです。
距離を目安にするのも良いですし、購入から経過した時間でもいいでしょう。
実際には、身体の痛みでクッション性の低下を実感して、ソールの削れ具合を見て、「そろそろかな」と判断することが多いです。
私がシューズを選ぶときに、考えているポイントを、挙げてみます。
シューズを選ぶポイント
1.値段の高いもの
ラン用のシューズの性能は値段に比例します。
クッション材の量と、配置する範囲が全く違うのです。
ケガの予防には十分に配慮する必要がありますので、迷われた場合や、特に初心者の方には値段の高いシューズをオススメします。
趣味で走るランナー向けのシューズの上限は15,000円くらいです。
安くはないですが、毎月買い換えるものでもありませんし、ケガの予防を考えると、必要な投資と言えるでしょう。
ネットからなら、かなり安い値段で購入できます。
2.正確な足のサイズを知る
実際にメジャーで測定します。
靴を試し履きしながら、ご自身のサイズを把握されている方が多いと思いますが、正確に数値を測定しておきましょう。
数値を正確に知っていると、サイズ選びでぶれることがありませんし、
数値+履いた時の感触
という2つの軸を持ってシューズを選べば、自分に合う理由、合わない理由を、より具体的に把握することができるので、シューズ選びがスムーズに行きます。
測るのは、「つま先」から「かかと」までの長さと、足の幅です。
『「つま先」から「かかと」までの長さ』は、かかとから、一番長い指の指先までの長さを測ります。
足の幅は、親指の付け根の骨の部分と、小指の骨の部分を通って、一周させてときの長さを測ります。
測定の際に、気をつけていただきたいことが一つあります。
それは、普段、ランの時に履いている「ソックスを履いて」測定することです。
ラン用のソックスは、かなり厚めに作られているものもありますので、その影響も含めて測定する必要があります。
なお、足のサイズの測定には、シューズメーカーの店舗で装置を使って行う方法もあります(無料です)ので、そちらを利用するのもいいですね。
こちらについては、過去の記事でも取り上げていますので、ご参考までに。
(足のサイズは変化する? asics FOOT ID staticで正確な足のサイズを測定してきました)
3.試し履きをする
「当たり前!」と思われるかもしれませんが、「自分の足のサイズが分かっている」と言う理由で、試し履きせずにネットから購入される方も多くいらっしゃいます。
価格の優位性は明らかですので、ネットからの購入を否定はしませんが、履いてみて確かめなければいけないポイントもあるので、購入前に一度は実際に履いてみましょう。
第一は、痛みがないかの確認です。
シューズによって縫製の仕方などに差があり、実際に履いてみると、サイズが合っていても、違和感を感じることもあります。
つま先、かかと、小指、など、履いたときに窮屈に感じたり、圧迫されるようなことがないかどうかを確かめます。
第二にクッション性。
その場で、履いてみるだけでなく実際に走ってみましょう。
いつものランのフォームを意識しながら、軽く走ります。
その際に、着地したときの感触に集中して、クッション性は十分かどうかを自分なりに測ってみて下さい。
走り方の癖や、シューズとの相性があるので、メーカーが公表する数値だけでは把握しきれないところがあるからです。
また、同じシリーズのシューズでも、クッション材の配置や量が変わることもよくあるので、着地したときの衝撃を十分に吸収してくれるものかどうかは、実際に走ってみて確認するしかありません。
第三に、足首を中心としたサポートが感じられるか。
サポートというと機能面のことのように思われると思いますが、それだけではなくて、「シューズと足がどのような感触でフィットするか」という感覚的な部分も含みます。
私は、比較的しっかり支えてくれる方が好みですが、これは人に拠ります。柔らかく包み込むような感覚の方が良いなど、人によって違いますから、実際に履いてみて確かめるしかありません。
amazonや楽天、ランニングサイトなどの口コミは、ことシューズについて言えばあまり関係ありません。
自分との相性以外に優先すべきものは何もないので、実際に履いてみて、自分に合うものを選ぶ姿勢を貫けば十分です。
4.気に入ったデザインのものを
機能、履き心地、で問題が無ければ、あとは、カッコいいものを選びましょう。
機能、履き心地の面では、躊躇無く日本メーカーのシューズをオススメしますが、デザインはどうしようのないくらいダメです。
配色やロゴを変えるだけでも印象が変わるのですが、
「よくこのデザインでOK出したな」
というようなシューズばかりが、並んでいます。
ただし、機能、履き心地、が重要ですので、それをクリアしたらという条件付きです。
これは、優先順位を間違えないでいただきたいと言うことと、そこに問題が無ければ、デザインで選ぶことも意味があるというの、両方の意味です。
デザインが良ければ、ランに出るときの気分が良いので、モチベーションの一つになってくれます。
違和感を大切に
お気に入りのシューズができると、それを使い続けようと思います。
それは良いことのですが、あまり拘りすぎないことも大事です。
同じメーカーの同じシリーズでも、ずっと同じではなく、毎年新しいバージョンが投入されていきます。
数年後には大きく変わってしまったり、バージョンによってはランナーから支持を得られなかったりすることも、よくあることなのです。
また、ランナー側も、走ることが好きになり、長く続けていると、年齢、スピード、距離、走り方、体力、など、そのシューズを選んだ時とは、条件が変化していきます。
たとえ、まったく同じシューズを使っていたとしても、受ける印象が変わってくることも、十分に考えられるのです。
走っている時の感触は大事です。
シューズの感触に違和感を感じたら、異常のサインと考えて間違いありません。
第一は、コンディションの問題ですが(疲れがたまっていてフォームが崩れ、無理な走り方をしている)、次にはシューズやソックスなどのグッズに問題です。
走っている時の違和感を大切にして、異常の原因を考える時には、シューズのことも頭に入れておいていただくと良いと思います。
まとめ
ランナーにとってシューズ選びは大切です。
実際に履いてみて、機能や履き心地を試しながら、ご自身に合うシューズを選びましょう。
私は、asicsのGEL-KAYANOを使っていますが、次は別のシリーズに乗り換える予定です。
<おまけ>
最近、本を読むことが多いのですが、同じ分野の本ばかり読んでいると、自然に、その分野の基礎になっている考え方が分かるようになりますね。