当ブログ「近日出荷」をきっかけに、本を出版させてもらうことになりました。タイトルは「最強の経理実務Excel教本」。”Excel”&”経理”の実務書です。今日は、この本の内容とそこに込めた思いについて書いてみます。
「最強の経理実務Excel教本」の概要
「最強の経理実務Excel教本」が出版されました。
(こちらをクリックするとamazonのページに飛びます)
価格は税込みで2,376円、ページ数は355ページです。
書籍以外に、本文で使用しているサンプルのExcelファイルをダウンロードすることができるので、実際に手元でExcelファイルを操作しながら本文の内容を確認することができます。
本に記載されている発行年月日は2017年10月10日ですが、初めて書店に並んだのは9月23日。全国の書店に並び始めたのは、9月25日頃でした。狙った訳ではないのですが、ちょうどこの日は自分の誕生日でもあり、巡り合わせの妙を感じずにはいられません(amazonでは2017年9月25日が発売日になってますね)。
(書店に並んでいるところを確認。ドッキリじゃないことが分かって良かったです。)
出版社はソシムです。
(ソシムのHPです)
ソシムは、IT系の実務書を多く扱っている出版社です。
僕は、ソシムから出版されているブログのデザインに関する書籍を何冊か持っていて、良い印象を抱いていたので、最初に声をかけていただいた時も「おー、あそこの出版社か。ラッキー!」と思ってました。
(僕が持っているのがこの本です。デザインも良く内容も分かりやすかったので気に入っています。)
出版社によっては、
「この表紙はどうなの?」
「内容はいいのにデザインで損してるよ!」
と思うような本を出しているところもありますが、ソシムなら、「内容がグダグダでもデザインの良さで売れてくれるかも?」と思わせてくれるところがあったので、出版の話しをいただいた時にもすぐにOKの返事をさせてもらいました。
そして、出来上がった本ですが…、
期待通りの仕上がりで、「あとは、内容だけ」という感じになっております。
(軽いプレッシャーが…)
「最強の経理実務Excel教本」に書いたこと
「最強の経理実務Excel教本」は、タイトルの通り「経理実務で使えるExcel」について説明した本です。Excelの使い方を網羅的に説明したものではなく、実務に特化したExcelの使い方を具体的に説明ていると考えていただくと間違いがありません。
本書の構成は次のようになっています。
第1章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための戦略
第2章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための”核”となるスキルを鍛える
第3章:経理実務で使いこなすExcelの機能とその使い方
第4章:経理実務レベルの関数ー少ない関数を組み合わせて使うー
第5章:経理実務の現場で違いを見せるためのスキル
第6章:この経理資料が作れれば、経理実務レベルのExcelはマスターできる
興味のあるところから読んでいただくのがベストですが、第1章から順番に読んでいただいても、無理なく経理実務に必要なExcelのスキルが身につけられるようになっています。
第1章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための戦略
各章について簡単に触れておくと、「第1章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための戦略」では、経理実務で求められるExcelスキルの中身を明らかにして、それを身につけるためにどのような手順を踏めば良いかを説明しています。
「Excelスキルを高める必要があるけど、どうして良いか分からない」という状態にある方は、ここを読んでいただけると、これから何をすれば良いか、どのような方向でスキルを高めれば良いかの目安が得られると思います。
第2章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための”核”となるスキルを鍛える
「第2章:Excelを経理実務レベルに引き上げるための”核”となるスキルを鍛える」は、実務でExcelを使うために1番最初に身につけておかなければいけないスキルを挙げて、その理由、トレーニング方法、効果について説明しています。
ここで挙げたスキルは、「当たり前」と考えられているものの、疎かにされていることが多く、それが原因で上手くExcelが使えていない方が多くいらっしゃるところです。
他人事のように書いていますが、これが原因でExcel初心者から脱することができなかったのは何を隠そう僕です(恥)。逆に言うと、ここに挙げたスキルを鍛えたことによって、Excelのスキルが上がったことを実感できたということでもあります。
Excelのスキル向上を始める第一歩を探している方に読んでいただきたいところです。
第3章:経理実務で使いこなすExcelの機能とその使い方
「第3章:経理実務で使いこなすExcelの機能とその使い方」は、経理実務でよく使うExcelの機能とその使い方について説明しています。
ここで触れている機能については「もう知ってる」というものが多いと思いますが、実務で使う際に注意すべきポイントや、スムーズに使うために知っておいた方がよいことにも触れているのが特徴です。
今まで使ってきた機能を、さらに便利に使ったり、より素速く正確に使いこなすためのコツが含まれています。特に「ピボットテーブル」と「条件付き書式」については、新たな発見があると思います。
第4章:経理実務レベルの関数ー少ない関数を組み合わせて使うー
「第4章:経理実務レベルの関数ー少ない関数を組み合わせて使うー」については、実務でよく使う関数について説明しています。
実務の現場でExcelを使うのに関数は非常に便利ですが、だからといってたくさんの関数を覚えることが、経理実務Excelのスキルを上げることにつながるかと言えば、そんなことはありません。章のサブタイトルにもなっていますが、実務では少数の関数を組み合わせて使うことで、関数が持っている威力が何倍にも増していきます。
第4章では、実務で頻出する関数に絞り、関数の使い方に加えて、それを他の関数と組み合わせて使う時に、スムーズに取り入れるためのポイントを意識して解説しています。
実際に関数を組み合わせて使うのは第6章になりますが、その準備として必要な知識になりますので事前に確認しておいていただければと思います。
また、参照についてもここで詳しく説明しました。「参照」は、関数を使ってExcelファイルを作成する際に、作業を効率化するために不可欠なものですので、ぜひおさえておいていただきたいところです。
第5章:経理実務の現場で違いを見せるためのスキル
「第5章:経理実務の現場で違いを見せるためのスキル」では、実務で直面する「Excelトラブルへの対処法」と「Excelファイルを作成する際にライバルと差がつくポイント」を解説しました。
Excelは現場での対応力が身につかなければ、なかなか「使いこなしている」という実感を持つことができません。ただ、現場対応力を経験だけで身につけようとするととてつもない時間がかかるんですよね。「現場で失敗する→対応策を考える→実行する」を繰り返すしかないので。
でも、失敗を待っているのは精神衛生上もよくないですし、そんなものを待つのは時間のムダです。避けられるものなら最初から避けた方がいいに決まっています。
そこで、第5章では経理実務で直面するトラブルや上司や同僚からの様々なニーズを想定して、
「経理実務ではこんなトラブルがあるから、こんな風に解決するといいですよ」
「経理実務ではこんなことが求められるから、こんな工夫を知っておくといいですよ」
というように、状況に応じた解決法やExcelファイルを作成する際の工夫を解説しました。
経理実務で起こりうる具体的なケースを基にして、Excelの使い方を解説していますので、何となくイメージでしか捉えることができなかった経理実務のExcelを、リアルに感じながら必要なスキルと知識を理解してもらえると思います。
「Excelは分かる。でも、経理実務で使えるExcelはこれでいいの?」と感じている方には役に立つ情報が見つかると思います。
第6章:この経理資料が作れれば、経理実務レベルのExcelはマスターできる
「第6章:この経理資料が作れれば、経理実務レベルのExcelはマスターできる」は、第5章までで説明してきたスキルと知識を使って、経理実務で扱う資料を実際に作成していきます。
この第6章は、本書のメインと言っても過言ではありません。と言うのも、経理実務で扱う資料の作成を、本書を通じて追体験することで、経理実務レベルのExcelに必要なスキル・知識を総ざらいすることができるからです。
扱っているスキルや必要となる知識は幅広く、決して簡単ではありませんが、完成にいたるまでの手順を細かく分けて丁寧に説明していますので、ダウンロードしていただいたファイルとともに見ていただければ、内容は理解できると思います。
1回では難しいかもしれませんが、何度が繰り返し見ていただくと必ず「あ、そう言うことか!」と分かる瞬間が来ますので、少し我慢して読み進めてみてください。
ここで扱う資料はそのまま経理資料として使ってもらうこともできますが、本書とサンプルのファイルを参考にしながら、自力でファイルを作成するトレーニングをすることで、経理実務に必要なスキルと知識が自分のものにすることができます。それが身につけられれば、実務の現場で求められる資料は、どんなものでも自信を持って作成することができるようになりますので、今後のキャリアアップを考えると是非そちらを目指していただきたいなと思っています。
「最強の経理実務Excel教本」で分かること&できること
この本を書き始める時に、”こうすれば、こんなことができる”といった「単なるExcelの機能の説明にはならないようにしよう」と決めていました。と言うのも、そう言った類いの本は既にたくさん発売されていましたし、なにより、僕自身がそのような本を読んで「Excelのスキルが上がった」と感じたことがなかったからです(操作方法を調べたりするのにはいいんですけどね)。
なので自分が書く本については、書いてある内容が「その機能・関数は知っている。でも、うまく使えない…」のように、あいまいでボンヤリとした”情報”に留まることがないよう、読んでいただいた読者の方が実務の現場に出てExcelを使う際に、本書で得たスキルや知識をきちんと実務に落とし込めるようなものにしたいと考えていました。
そのような考えから本書では、
・どのような状況で、どの機能・関数を選ぶのか
・なぜそのスキルが必要か、なぜその機能・関数を使うのか
・その結果、実務でどのようなことが実現できるのか
を、ごまかさず、できる限り丁寧に説明するようにしています。
ここをおさえることで、実務で直面する課題に対して自分なりの基準をもって対処することができるようになり、主体的にExcelを操作する実感を得ることができます。そして、それができるようになることで、Excelに搭載されている膨大な機能・関数の中から最適なものが選択できるようになり、結果、作業スピードが向上し、さらに、自信をもってExcelを使えるようになるのです。
実務レベルに耐えうるExcelの知識と操作スピード、それに確固たる自信が加われば、どんな会社に移ろうともExcelで困ることはありません。本書を読み、トレーニングしてもらえれば、Excelが理由で経理実務の現場がイヤになることはなくなります。
「最強の経理実務Excel教本」に込めた思い
先ほども少し触れましたが、本書はExcel初心者だった僕が、経理実務レベルのExcelスキルを獲得するまでの実体験を元に書かれたものです。
なので、Excelが上手く使えず苦しい思いをしている方の気持ちがよく分かりますし、その結果、職場でどれほどつらい立場に追い込まれるかも理解しています。
Excelが使えずに経理や財務の現場に放り込まれると、どんどん居場所がなくなっていくんですよね。「別に仕事の中身が分かってない訳じゃない。でも上手くExcelが使えないことで、他の人から取り残されてしまう。」そんな状況が続けば、仕事するのもイヤになりますよ。
でも、よくよく考えるとExcelは僕たちを助けてくれる道具のはずです。膨大なデータを瞬時に計算して、見やすい形に整理してくれる。仕事で数字を扱う僕たちにとって、こんな便利な道具は他にありません。
なのに、Excelによって苦しむなんて、あってはならないことです。僕たちはExcelに使われてはいけないのです。
「Excelが理由で職場で消極的になっている」
「Excelが気になって自分らしさが出せていない」
「これ以上Excelで悔しい思いをしたくない」
そんな方に向けて、僕はこの本を書きました。
「Excelを味方につけて、仕事を楽しみましょう!」
「Excelを武器にして、明るいキャリアを切り開きましょう!」
僕が本書を通じて本当に伝えたいのはそのことです。
それは、10年前の自分に向けたメッセージでもあります。
まとめ
「最強の経理実務Excel教本」が発売されました。
「職場でExcelが上手く使えずに苦しんでいる人」「Excelで他の人に差を付けてキャリアアップを目指したい人」に役立つ内容になっています。ご興味のあるかたはぜひとも!!
(こちらをクリックするとamazonのページに飛びます)
おまけ
念のためですが、ゴーストライターとかは使っていませんよー。
表紙、索引、第1章の画像を除いてすべて僕が執筆して画像も作成しております。完全オリジナルです(編集者の三浦さんが証人です!)。
あと、自費出版でもありません。事務所の宣伝用の書籍とかではないのでご安心を。