Excelに入力されているリストから、特定の条件に該当するデータを抽出するのに便利なのがオートフィルタ。オートフィルタを正しく使うためのポイントを見ていきます。
オートフィルタでできること
オートフィルタは、データタブから「フィルター」をクリックすると、リストの先頭行の項目に下向きの三角のボタン(▼)が出てきて、使うことができます。
何ができるかは、この三角のボタンをクリックすると出てくる、リストを見てみるとよく分かります。
数値の入力された列の場合、
・指定した数値に等しい
・指定した数値より大きいor小さい
・トップテン
・平均より上or下
など。
文字列の入力された列の場合、
・指定の値と等しい
・指定の値で始まるor終わる
・指定の値を含む、含まない
など。
さらに、「ユーザー設定フィルター」を選ぶとより柔軟な条件でデータを抽出することができます。
(「オートフィルターオプション」で複数条件も設定できます)
たとえば、経費データのリストから、特定の科目の一覧を抽出するとき、「テキストフィルタ」を使って検索をかけると、
簡単に該当する項目を一覧表示させることができます。
取引内容の確認などに使う際には非常に便利です。
他にも、一定金額以上の取引を抽出して、誤りが無いかをチェックするときに使うなど、経理や税務の現場ではよく使う機能です。
オートフィルタを使うときのポイント
オートフィルタは非常に便利な機能ですが、正しく使うためには注意しておくポイントがあります。
データをリスト形式で整理する
まずは、データの整理の仕方です。
オートフィルタに限らないですが、Excelでデータをまとめるときには、”リスト形式”で整理します。
Excelが得意とする機能は、縦方向への計算です。
その機能を生かしやすくするために、データが縦方向に追加されるようにまとめるのが大事です。
つまり、横方向には項目、縦にデータをならべるのですが、その条件に合うデータのまとめ方を”リスト形式”と呼びます(”データベース形式”と言う場合もあります)。
具体的には、次の4つの条件を満たすようにします。
1.1行目に項目がある
2.2行目以降、1行につき1件のデータが連続している
3.リストの周辺に余計なデータが入力されていない
4.空白の行がない
先ほどから何度か出てきている、経費データのリストなどが、リスト形式です。
正しく範囲指定する
オートフィルタをかける方法として、よく使われるのが、
先頭行のみを指定して、オートフィルタをかける方法です。
もちろん、最初に挙げたリスト形式でデータが作られていれば、この方法で問題ないのですが、データの量が多くなると、全てを完璧にチェックするのはなかなか難しいです。
すると、「途中で空白の行がある」等の理由で、オートフィルタをかけるデータの範囲を、正しく指定できない可能性もあります。
正しく範囲を指定するために、ショートカットを使うことを覚えておきましょう。
・Ctrl+Shift+矢印キー(→&↓&↑)
このショートカットを使えば、連続するデータを一気に指定することができます。
1度、矢印キー(↓)でExcelの最終行まで指定した後、
上方向の矢印キー(↑)をタッチすることで、データの入っている最終行を確実に範囲内にすることができます。
「絶対に漏れのないようにデータを抽出したい」と思うときには、この方法で指定するのが確実です。
リストの範囲をチェックする
先に挙げた、「正しく範囲指定する」ことに関わるのですが、オートフィルタを使っている途中で「データが不足していないか」かどうかを感じ取ることも重要です。
ベテランなら感覚的に分かることもありますが、そうでなければ、きちんと数字を追いかけることでその感覚を補います。
リスト形式で作ったデータの、全体の数値の合計と、データの数をチェックしておくと、それが可能です。
会計ソフトなどからデータをダウンロードしてきた段階で、金額の合計をSUM関数などで掴んでおく。
また、COUNTA関数などを使って、1列あたり何行目までデータが入力されているかを知っておくなど、
データの個数、数値の合計など、チェック項目を設けて、データのボリュームを把握しておくとエラーに対する感覚も鋭くなります。
まとめ
オートフィルタはデータ抽出に非常に便利な機能です。
正しく使いこなすために、データの整理の仕方と範囲指定の方法に注意しておきましょう。
<おまけ>
FM局でも番組終了のアナウンスがどんどん出てきています。
残り1週間を切っての発表というのはちょっと急すぎますね。
もう少し早いと良いのですが。